2016.7/12
阪急百貨店での天体観測展で知人が購入してくれた鳩座のブローチを、「洋服に付けたまま洗濯してしまった」と報告が(結構あります、これ)。
あらら、早速メンテナンスかしら?なんて考えていたら、
「しっかり脱水までしてしまったのに、全然大丈夫だった!」と。
ピンをつけている部分も、ビーズ刺繍の部分も、フェルトブローチ本体も、全く買った時のままだったと。びっくりしたので報告した!と話してくれました。
すっかり洗われ脱水までされてしまった鳩のことを想像して「大変だったろうな、鳩。」と笑みが浮かんでしまいましたが、嬉しい報告でした。
ヒツジフエルトのブローチは、触っていただくとわかる通りしっかりと固くフェルト化させています。そしてピーズ刺繍の繊細な部分は、特殊な糸を使用しております。本革にピンを縫い付けて(革細工の縫いの素材を使っています)いる裏は、水に濡れても取れにくい接着剤を使用しています。
「丈夫にお作りしています」とはアナウンスしていますが、具体的な部分はあまりお話ししていなかったな・・・と、その知人のアドバイスを受けて、ちょっとお話ししてみました。(教えてくれてありがとう!)
使うものは丈夫で長持ちすることが大事だと思うので、表面的に現れる作品の部分と同様に丈夫さには気を使っています。
飽きたからと捨てられてしまうのではなく、自分はもう身につけないけれど誰かに譲ったりなんかして、アンティークのアクセサリーやぬいぐるみのように、どこかのアンティークショップなんかにひっそりと佇んでいられる存在になったらいいなあ、なんて夢見ていたりもします。
日本を超えて海を渡っている作品たちもあるので、それこそ流れ流れて蚤の市にひっそりと出ていたり。
そんな想像が楽しい。
他にも「猫に戯れられて家具の後ろに行ってしまったけど最近発見した」とか、いろいろと受難も多いようですが、いろんな作品がそれぞれの場所で元気にしているようです。
(あ、もちろん、気をつけてお取り扱いいただけたなら何よりです。笑)
または、「ずっと使ってるよ」と10年もののキーケースとかコースターを見せていただくこともあったりします。続けてきてよかったなあと思える瞬間の一つです。作品が「ヒロタのもの」である時間はごくごくわずかで、皆さんの手に渡ったならそれはもうその方のものではありますが、その後のお話を聞けるのはやっぱり嬉しいものです。
阪急百貨店の天体観測展にお越しのみなさま、ご購入くださったみなさま、ありがとうございました。引き続き、現在JAMPOT本店での天体観測展に参加中です。どうぞよろしくお願いいたします。
2016.7/6
木星にはたくさんの衛星があります。その数53〜64。環の構造を保たせる役割を果たしている衛星もあるらしく、この環が拡散してしまうのを封じる働きをしている衛星を「羊飼い衛星」と呼ぶそうです。うまいし、いい名前だなあ。
宇宙が好きなのは小学生からですが、大人になってから宇宙の星々や地形に素敵な名前がいっぱい付いていることを知りました。
星本体の構成などについては台紙裏にまとめた説明文章を読んでいただけたらと思います。
さて、ヒツジフエルトの土星の本体はイエロー系の縞模様。糸も入れ込んでフェルト化させています。環はこのイエローと相性が良く、適度に環が目立ってくれるセージ色を選びました。
実在するものを作品にしていくとき、実際の部分とアレンジする部分とを考えて作品に落とし込んでいくのが楽しい。
次は天王星をご紹介します。
2016.5/31
縞模様が特徴的な星ですね。
明るい筋をゾーン、暗い筋をベルトと呼び、ゾーンでは東から西へ、ベルトでは西から東へと互い違いに風が吹いています。学校の授業でも習う重要語句「大赤斑」は大きな暴風の渦で、目玉のように表面に見えています。地球3つ分の大きさがあり、400年以上ずっと存在していると言われていますが、どのようにできて、なぜ長い間消えずに存在しているのかは明らかになっていません。
また、視認は難しいのですが、環もあるそうですよ。
不思議なこと、わからないことをこうやって知るたびにわくわくします。
印象的な筋模様な木星。私は射手座で、守護星が木星でもあるので特に気になる星です。筋模様や大赤斑を、木星に合うような糸をセレクトして表現しました。色合いも木星のイメージを大切にしてお作りしています。
ちなみに、私がよく作品名に使う「カリスト」は、木星の衛星カリストから取っています。
私が作ったパラレルワールドのような空想の世界では、カリストは星降る星。カリストの羊がたくさん住んでいます。(という、想像です)
カリストの羊は現在完売中ですが、カリストの雫ブローチは2点ほどウェブショップにございます。2013年のコレクションで数少ないので、気になった方はヒツジフエルト縮絨室を覗いてみてくださいね。
現在実店舗ではこちらのショップで販売中です。
また、ウェブショップのヒツジフエルト縮絨室のみで冥王星をプラスしたバージョンを限定販売しています。2006年に太陽系の惑星から外され、今は準惑星になっているのですが、占星術では重要なポジション。近年の調査で2015年に鮮明な画像が撮影・公開されたこともあり、制作しました。
それまでの写真はぼんやりしたアイスの実みたいなものしかなかったので、くっきりした画像にとても興奮したのを覚えています。
次は土星のコースターをご紹介します。
2016.5/17
この赤茶を表すために何色もの赤や茶の羊毛をミックスし、またマリネリス渓谷を中央付近に配置しています。点々はタルシス高地の火山群を表しています。この向こうに、かの有名なオリンポス山があります。
太陽とは違う赤茶系の色合いに仕上げました。火星の写真としては1980年にバイキングが撮影した画像が有名で、それだともっと黄土色っぽいですが、他の惑星コースターとの兼ね合いや火星が持つイメージ(火や赤、戦いの神など)を意識し、あえて赤っぽくしています。
火星にはキンメリアの海、子午線湾、アキダリアの海、シレーンの海などなど魅力的な名の場所がたくさんあり、名付けの由来や地形など調べていくのも楽しい。
これはどの星にも言えることではありますが・・・(月の地名なんて、かなりドキドキします。ちょっと厨二心をくすぐられます)
2016.5/13
青は、何色ものブルーをミックスさせており、白い雲は真綿の絹を使用しています。
今までご紹介した水星・金星と同じく地球にも絹素材を入れ込んでいます。絹と一言で言っても、使用する種類・部位によって多様な表現をすることができます。動物性なので、羊毛とも馴染みやすくよく扱う素材です。
一見桐箱にも似ているこの木箱は、ファルカタというマメ科の木を使用しています。マルク諸島・ニューブリテン・ソロモンに多く分布しています。清潔感があり軽くて丈夫、すっきりとした白であることから、こちらの素材を選びました。
ヒツジフエルトのオリジナルスタンプを捺印しています。
実店舗では一枚ずつのバラ売りもさせていただいていますが、箱入り標本箱の方はかなり割安にしております。ギフトとしても贈りやすい箱入りです。
2016.5/12
金星はとても分厚い大気の層に覆われており、その様子を表すために、様々な色とシルクスライバーをカーディング(ミックス)させています。金色と、羊毛との質感の違いでコースターの表面に変化をつけています。
グリーンがかったスモーキーなセージ色や生成りなど、気に入っている色をたくさん使って制作していることもあって、個人的に好きな作品に仕上がりました。
2010年にJAXAによって金星探査機あかつきが打ち上げられました。金星を調査することによって、地球がなぜ生命溢れる星となったか、その手がかりが得られると考えられます。地球を知る上でも、重要な星の一つです。
次は地球をご紹介します。
実店舗ではこちらのショップで販売中です。
また、ウェブショップのヒツジフエルト縮絨室のみで、冥王星をプラスしたバージョンを限定販売しています。
2016.5/12
というわけで、あまり詳細がわからない星なので、どのように仕立てようか悩みました。今までに撮影された画像や、無数のクレーター等の存在から想像を膨らませ、染められていないナチュラルグレーの羊毛に金に染めた絹の繭を入れ込みました。グレーだけという案も考えましたが、ちょっと地味かな?と。質感・色的に変化をもたせたいなと思い、このような仕上がりに。金の繭は硬めなので、ちょっとざらりとした質感になっている所と、グレーとゴールドの組み合わせが気に入っています。
まだまだわからないことだらけの星です。「計測されていない空白領域が多く探査が遅れている」なんて聞くと、余計に好奇心を刺激されます。
実店舗ではこちらのショップで販売中です。
また、ウェブショップのヒツジフエルト縮絨室のみで、冥王星をプラスしたバージョンを限定販売しています。2006年に太陽系の惑星から外され、現在では準惑星になっているのですが、占星術では重要なポジション。2015年に鮮明な画像が撮影・公開されたこともあり、制作しました。
次は金星のコースターをご紹介します。
2016.5/9
早々に行ってくださったとの報告やお買い上げのご報告もいただき、うれしく思っています。ありがとうございます。
行ってくれた友人曰く、ショップのスタッフさんにお話を尋ねると、各アイテムのことを詳しく話してくださるそうです。私も先日ご挨拶に伺い、気さくな皆さんにお会いしてここに置いていただけてよかったなあ、と改めて感じました。宮下奈都さんの書籍「羊と鋼の森」とカリストの羊を店頭でコラボしてくださったりも・・・。
羊と鋼の森は、ピアノの調律師を目指す男の子の物語です。週刊文春webのインタビュー記事で、宮下さんがご自身のピアノを調律してもらった時に「もう40年以上経っていますが大丈夫ですか」と聞いたら「まだまだ大丈夫ですよ。このピアノの中にはいい羊がいますから」と調律師さんがおっしゃった、というエピソードが好きです。ピアノはフェルトのハンマーで弦を叩いて音を出すので、そのフェルトのことを言われたのだとか。(昔の羊はいい草を食べて育ったから毛質がいいそうです。)
ここまで語っておきながらまだ拝読していないのがお恥ずかしいのですが、私も高校3年までピアノを習っていたので、何やら浅からぬご縁だなあ、と勝手に思っています。近いうちに読もう。
今はウェブショップに新作をUPするために目下制作中です。時間をかけてじっくり制作するものも作っていますので、今しばらくお待ちくださいませ。
2016.4/19
沖縄滞在中の知人から、先日富士山ブローチを沖縄のお店で見つけてびっくりした!と連絡をもらいました。いろいろな場で見てもらえる機会がふえて、時々こうして連絡をもらって、ありがたい限りです。
そして、その「場」がまた増えることになりました。(詳細はお知らせにて)
東京・池袋のナチュラルヒストリエさま、totoaさま、神保町いちのいちさまにて販売をスタートいたします。多くの方に手に取って頂けますように。
自分ができることは、毎日の物事。そういう身の回りのことを整えて、暮らし続けていこうと思います。
2016.4/5
玄米を買ったので、最近玄米ごはんを炊いている。
こだわっている訳ではまったくなくて、気分で。
(というか、夜遅くにお米を買いに行ったので、2kgの白米がもうなかった。)
ずぼらでめんどくさがりな所が多々ある。白米は浸水もせずに弱火でじっくり炊いて(土鍋で、蒸らし含めて30分くらいで炊ける)いる。玄米を炊くときはさすがにちゃんと一晩置く。食べるときも、歯ごたえの関係上必然的によく噛む。私はご飯好きで、炊きたてが一番美味しいし、炊飯器も保温器もレンジもないので、暖かい炊きたてのうちに食べたい、といつもいっぺんにたくさん食べてしまうのだけど、玄米だとよく噛むので自然とそれがなくなる。あと、チャーハンもぱらぱらに仕上がりやすい。
結果的によかったなあと思っている。
それでも、いりことアーモンドとオリーブオイルで炊く弓田式ごはんを毎回炊いていた時期もあったりする。それは弓田式に好奇心が湧いたからで、実際にすこぶる美味しかったので。
自分の強い意志で食事の量や質をコントロールできる人というのはいる。私にはそういう強い意志みたいなものはないので、その時々の流れや好奇心の赴くままの炊き方をその時々でやって、結果的に良い感じでした、くらいがちょうどいいみたい。