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ヒロタが綴る日々の出来事

家の庭にはクローバー(シロツメクサ)地帯がいくつかあって、その中の一箇所が四つ葉五つ葉クローバー発見率高しエリアだ。新作作りのスケッチと参考のために何本かの四つ葉のクローバーを摘み、工房に活けている。野の花は摘んで活けるとすぐにしおれてしまうものも多いけれど、クローバーは生命力が強くて三日ほど経った今も元気にしていてくれる。そして夜になると若干葉を閉じるのだと知った。蝶が羽根をたたむかのようにぱたりぱたりとおやすみする。

思案のなか

2020.3/15

4月のボタニカルフォレスト展おおいに思索中。定番のアイテムをお届けすることは決めているが、新作をつくりたいのだ。これが難儀、毎度難儀である。あたらしいものを世界に呼び出すべく、通常のcreemaオーダーをやりつつうむうむと唸っている。思考があっちに行ったりこっちに行ったり。毎日の散歩の中から題材はないかと探ってみたりもする。何かに気づきたいなあ。

Today’sBGM:break in the parking-satohyoh

暖かい春の陽気がやってきたかと思うと、冷え込んで雪男みたいなパジャマが要るような夜もある。けれど真冬の寒さとは違ってどこか少し緩く、3月なのだなと思う。確定申告の作業も終わり。

エビスの天然毛歯ブラシをこちらでも見つけて迷わず買った。大きいので口の中に入れて磨くのは慣れがいるけれど、マッサージされているような気持ち良さとよく磨けている感覚がいつも気持ちいい。

毎朝散歩している。余裕があれば夕方にも。土筆、ふきのとうが土手ににょきにょきと生え、さっぱりとした白梅やふくよかな猫柳が咲き、花が咲くまでもうちょっとの水仙はすらっとした葉を伸ばしている。そしてわたしは春でありながらお鏡餅を毎日つくっている。creemaのオーダーもつくっている。玄関のインターホンを新しく付けた。近頃では電池不要のワイヤレスチャイムなんてものがあって配線しなくても手軽に付けることができるのね。

とはいえ北陸山間部の夜は冷える。朝は部屋の中の息が白いこともある。昔のように起き抜けの室内気温がマイナスになることはないが。雪男みたいな無印良品のパジャマを着て、毛布、羽毛布団、毛布の三枚重ねで寝る。元気に過ごすための死活問題としての散歩でありストレッチであり筋トレである。暖かい春が待ち遠しいなぁ。

 

2/21(Fri)-3/1(Sun) 人形とぬいぐるみの展覧会 「Poupée」プウペ展 at JAMPOT

好評開催中です。わたしが出品した猫のファマドは完売いたしました!ありがとうございます。なのでわたしのアイテムは通常販売のアイテムしかございませんが、何人もの作家さまがさまざまなジャンルの素敵なお人形やぬいぐるみを出品されていて、どれも渾身の作品に仕上がっております。みなさんにお越しいただけるとうれしいです。

 

2/7(Fri)~3/5(Thu)神保町いちのいち神保町店催事

こちらも好評開催中です。いろいろと気持ちもざわつくニュースもある中、プウペ展もこちらの催事も足をお運びいただいてお買い上げくださり感謝の気持ちでいっぱいです。こちらは約1ヶ月間の単独出店ということもあり、たくさんのアイテムをお届けしています。ご予定に入れてくださっている方いらっしゃいましたら、どうぞお気をつけてお越しくださいね。

ここ何日か旅立っているお花のブローチも出品しています。ピンクやラベンダー色もございますよ。

今日も今日とてオーダー制作。せっせと作業。オンラインストアもcreemaも新作をUPしたいなと思っている。繁忙期がひと段落ついてオーダーも落ち着いてきたようなので来月できるようにしよう。3月はオンラインの新作と4月の催事の制作とショップさんからの受注分制作で埋まりそう。4月〜5月は毎年好例の干支仕事で終始しそうだし、あっという間に梅雨になり夏になる気がする…

肉じゃがのお肉がおいしかった。母はお肉を買う時ケチらないところが美しい。ちょっといいお肉はやっぱりおいしい。ポテトチップスコンソメ味を一袋まるっとおやつに食べた。ときどきやりたくなる。

晴れの庭

2020.2/19

天気の良い日だった。雨、曇り、雪と続けば晴れただけで心躍るのが人情というもの。本日の制作をし、合間に積雪・落ち葉・土砂の積もりで流れの悪くなった裏庭の小川をスコップで掻き出して水を流れやすくした。もっと念入りにやりたいが腰が痛くなるのだ程ほどに。この水は池に流れる。池にはじっとしている鯉がいる。冬だから。融雪のため私道に流している水のバルブも一旦閉めた。何かしたら何か良くなる、変化する。暮らしの小さいことだけどそれはうれしい。

creemaのオーダーがパタパタと入っております。ありがとうございます!お受けした順番にしっかり仕上げてまいりますので、楽しみにお待ちいただけましたら幸いです。

むかしむかし

2020.2/16

保育所に通っていた頃、お昼に脱脂粉乳がよく出ました。甘くて人肌で皮が張っていてどうにも美味しくないそれがなかなか飲めなくていたら、ある時先生に無理やり器を口に当てられて飲まされました。そのことは今でもはっきりと覚えています。当時のわたしはショックのあまりそれを頭の中で理解することができず、大人になってからようやく、苦しかった、嫌なことをされた、あれは怒っても良かったし泣けば良かったし親に言いつければ良かったのだと気づきました。いつでも理解が追いつかない、信じられないことが起こったら思考が止まりがちになるし、飲めなかった自分こそが悪いのではないか、とだけ思ってしまいます。これは思考のくせ毛で好きではない部分であり、大人になってもその性格はあまり変わらなくて嫌だなと思っていたので、ある時からなるべくすぐに頭をフル回転させて嫌いなものは嫌いだと素直に思うようにしています。自分の事情(脱脂粉乳が嫌い)も先生の事情(栄養のあるものを飲ませないといけない、嫌なものでも我慢して飲むことを覚えさせなくてはいけない←断固否定する、飲まないことにイライラした、プライベートで嫌なことがあったなど)も関係ない。すぐに言うのはなかなかできないことも多いし言い方を考えないといけないし、感情的な言葉は角だけが立つので、まずはせめて自分の心だけは自分に正直にいようと思っています。

別段嫌なことがあったわけでもないのですが、なにかにぶち当たった時、自責だけもよろしくないし自分以外のせいにするだけでもなくて自分が改善できることはないかと探してアップデートするのって大事だよなあ、と考えたのと、「やっぱ脱脂粉乳の件は腹が立つわ」(笑)とふと思い出したのでなんとなく。急に記憶の引き出しが開くことってままある。

猫のファマド

2020.2/11

2/7(Fri)~3/5(Thu)神保町いちのいち神保町店催事始まっております。連日のご来店、お買い上げ誠にありがとうございます。ヒツジフエルトの様々なアイテムが一堂に会する催事は今冬シーズンこのイベントがラストとなりますので、この機会に足をお運びいただけると嬉しいなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします!

そして、矢継ぎ早ではありますが2/21から始まるプウペ展のご紹介を。

2/21-3/1 人形とぬいぐるみの展覧会 「Poupée」プウペ展 at JAMPOT

”ファマド”と名付けたぶち模様とオッドアイの猫の人形を2点制作しました。こうやって固有名詞を付けたのはおそらく初めてだと思います。詳細は上記リンクをご覧いただけたらと思います。

ブローチやスマートフォンケース、キーケースなど小さな猫はたくさんつくってきましたが、こういう猫もつくりたいと思っていました。まずは近年制作してきた人形たちよりも大きなものがつくりたいという。それは猫で、そして名前を付けたいという。ファマドは私個人にとって内なる家族の集合体ともいえる存在です。子供の頃から長いこと猫と一緒に暮らさせてもらったことも大きいです。(今も一緒に暮らしたいと思うこともあるけれどなかなか難しく。)

普段の制作とはパワーの使い方が全然ちがう感じでした。それは人形だからでしょうか、がりがりとMPが消費されていく感覚でした。そしてこれは自分が今求めていた充実でした。ぜひぜひ実物をご覧になっていただけると嬉しいです。

イベントの納品と告知までできましたので、オーダー制作をまた引き続き進めさせていただきます。ご注文いただいているみなさま、もうしばらくお待ちくださいませ〜。

大きな納品が完了した。手が痛いので休めなければならないが、どうしてもタイピングしたい。

最近気になっているのが杉田玄白である。急に?

歴史の授業で江戸時代の蘭学医として習ったのを覚えている人もいるだろうか。杉田玄白といえばターヘルアナトミア、解体新書。オランダ語の医学書を前野良沢らとともに日本語に訳して出版し、それまで日本では薄ぼんやりとしていた人の体の中の詳細を広く日本に広めようとした人だ。この解体新書を訳していく過程や、オタク気質でありまじめで完璧主義のために自分たちの訳がまだ不完全と思える解体新書をそのまま出版することを止めようとした前野良沢とのやりとりが興味深くて脳がふつふつとした。完璧な状態で本を世に出したいという気持ちと、完璧ではないかもしれないがやれることをやり切り今出す意味があるのだと思う気持ち、両方ともよく分かる。昔も今も、同じように考え悩みながら生きているんだなということを知るととても頼もしい気持ちになる。自分が日本史好きで得意科目だった理由がちょっとわかった気がした。歴史を学ぶと今を学ぶことができる。ちいさな自分というものを大きな過去から見つめ直すことができる。兎にも角にもオーダー作品をお客さまにお届けして次の締め切りまで制作に耽り、解体新書界隈の本など読んでみなければ。もうしばしお待ちを。