Blog

ヒロタが綴る日々の出来事

ここを見てくださる皆様に、ささやかなお礼やご挨拶をかねて。

大阪のアトリエにて、こっそりセールをやりたいなあと思っていました。
ヒロタの作品を30〜50パーセントオフにて展示・販売させていただきますよ。
アトリエでおこなうので、DMも告知も大々的にはやりません。こちらをみてくださっている方だけにお知らせです。
アイテムは、スマートフォンポシェット、スマートフォンケース、ブローチ、トートバッグ、ルームシューズなど。細かなものもあわせると、いろいろあるかと思います。
期日は5月28日(火)、午後3時から午後8時までです。
場所は大阪市営地下鉄・谷町六丁目駅からすぐ。
アトリエでの催しなので、場所の詳細はメールにてお返事させていただきます。
お問い合わせフォームにて、”ひみつの宵市希望”とお書きいただき、お名前、お電話番号(できるだけ当日ご連絡のつく番号でお願いいたします)、来られる人数、来られるお時間をお知らせください。
一日だけで、しかもすぐの開催(笑)なので、きっとゆっくりお話して見ていただけるかな?
もし、展覧会やイベント等でお会いした方などでしたら、その旨を記載していただけると嬉しいです。

今回、直接の作品オーダーは、今アトリエにある羊毛のストックのなかからでしたらお受けいたします。
なので色味に限りはありますが、直接ご希望をお聞きしてお作りできる機会になりますので、ぜひご相談ください。

friponfriponne.jpg

fripon-friponneさんでのうれしいもの・おいしいもの市。
newsページにて作家紹介をしていただきました。
どうぞご覧下さいませ。(5/25UP分のふたつめの記事です)

今日は一日、せかいのこもの展のお店番と接客でした。
とてもくたくただけれど、たくさんの人たちに出会えていい一日でした。
ファンの革作家さんとお会いできて、有名な最中もいただいて・・・ありがとうございます〜(涙)
今回展示をしてくださったHOME plus SPICEさん、お手伝いのみなさんの笑顔に助けられています。

明日はieieさんの絵付けワークショップがありますよ。
予約なしで参加できるので、ご自分で絵付けしたブローチを楽しみにぜひいらしてくださいませ。
そのほかたくさんのものたちがわんさか。ヒロタのてるてるぼうずもたくさんございます。

carbonとのコラボレーション作品で、こちらでのみお取り扱いしています。今年は首巻きもいろんな色をご用意しました。顔も、ひとりずつちがうのです。
これからの季節、雨降る時期も窓辺に吊るしてお楽しみください。

季節を感じるって、大切ですね。
そんなことをしみじみと感じながら、日々走っています。

ヒツジフエルト縮絨室に新カテゴリ“宇宙の標本箱”をつくりました。

ここにUPした新作がこちら、太陽系の標本箱という作品です。

taiyoukeiA.jpg

太陽のポットマットを中心に、コースターに仕立てた惑星たち。
水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8つと太陽とがセットになっています。

20130514c.jpg

微妙な色あいのミックスやシルクなどをふんだんに入れた、凝った作品をお出しするのはなかなかなく、貴重です。
アンティーク仕様の標本台紙に、それぞれの天体のデータと、裏には説明文を記載しました。
説明文は、さまざまな文献をもとに作成してあります。読み応えありますよ。
天体名の表記は、日本語、英語、ラテン語(つづりがちがうもののみ表記)です。
これは、学問の分野ではラテン語がよく使われるということに由来しています。

20130514d.jpg

標本箱をイメージして、木箱に入れてお届けいたします。
使う前に飾っても楽しいかなと考えて、ハトメをつけて柿渋染めの糸を付け、ひとつずつラッピングしました。

item0079b.jpg

今回の色味は完全数量限定販売となります。

そしてそして。
制作過程の様子をすこしだけ撮影しましたので、ちょろっとご紹介したいと思います。

20130514b.jpg
こちらは海王星制作のようす。
何色ものブルーの羊毛を、ハンドカーダーで混ぜ合わせています。丸く作ってある模様は、大暗斑。
細長く数個分作って、フェルト化させた後で丸くカットします。
海王星の大気が薄い部分と言われている箇所です。現在は消滅しているとの情報ですが、今回は入れてみました。出たり消えたりするようです。

20130514a.jpg
これは木星。
縞模様が印象的な星なので、ループ糸も入れて表現しています。
目玉のように羊毛を置いているのは、テストによく出る大赤斑の部分。
こちらもあとで丸くカットします。

作家が何かを表現するとき、手段はさまざま。
私は絵の具よりもパソコンで描くよりも、フェルトで描く方法が一番しっくりきます。

ロケットや探査機が宇宙に行き、地球からでも望遠鏡で観察が出来るようになったとはいえ、わたしたちは宇宙の事を何も知らない。
なぜ宇宙はできたのか?宇宙に果てはあるのか?果てがあるとしたら、その先には?わたしたちはなぜこうして命があって、生きているのか?
おそらく、仮説は立てられても真実を答えられる人は未来永劫いないでしょう。宇宙は人間にとっては絶望的に広大。
わけがわからない場所に存在して生きている、それがわたしたち。
知らないからこそ、科学者は観測し、調べ、学者は理論を立てる。
でも、今でもわからないことがほとんどだと言ってもいいと思います。
今回この作品をつくるにあたって、いろんな資料を読み、ネットも調べ、思ったのは、「ああ、ほんとうにわたしたちは何も知らない中に立っているのだなあ」ということ。
人智を超えたものがあり、自分もそのなかにあるということを感じ取ったとき、深い感動を覚えました。

私は、学校で「木星はこういう成分で出来ていてこういう大きさなのだ」などと”わかっていること”を学び、それが目くらましになって、単純にも「人類は技術が進歩していろんなことを知れるようになったんだなあ〜」なんて考えていました。「それでも、ほとんどの事がわかっていないのだ」ということはそのとき学ばなかったように思います。
「知らないんだ」ということに気づけたとき、より宇宙に興味がわくようになりました。
そんな経緯があって、宇宙の本や番組、ひも理論の本まで読んで、個人的に興味を持って接してきました。
それでもわからないことばかり。だからこそ知りたい。

そんな想いもあるので、今回は「コースター」というよりは、より「作品」に近い作品だと考えています。
使えるアート、使うアート。
それぞれの星を調べ、わからないことの多さに驚き感動し、さてこの星をどう作品として出そうかと試行錯誤しました。
テーブルに太陽系をひろげて使うも良し、飾って標本にするもよし。

そんなふうにしたかったのだと思います。

夕刻の欠伸

2013.5/9

お知らせ更新です。
ウェブショップに新アイテム、スマートフォンポシェットをUPしました!
このポシェット(のデザイン違い)を使って頂いている画像が、HOME plus SPICEさんから届きました。
こういう画像が届くの、嬉しいです。

20130509.jpeg

オレンジにブルーのポシェットが素敵です。
アウトドアのときはカラフルな服装がいいですよね(山だしね)。
山でも、最近はみなさん携帯で道を調べたりするし、キャンプでも便利なのだそうです。同じ色あいのものをご夫婦で使ってくださっています。男女問わず使えるデザインもありますので、いろんな方に使って頂けたらうれしいです。
どれも1点ずつですので、気に入ったものがありましたらお早めに〜。

fogリネンウェア受注会、無事終了致しました。
お越し頂き、ありがとうございます。
そして、twitterやDM等で告知にご協力いただいたみなさま、ありがとうございます。
この受注会は、17〜19日にcarbonの姉妹店8HATIで行うとの事ですので、そちらもぜひ。(詳細はこちらをどうぞ)

マウンテンブローチを発表してしばらく経って、偶然に富士山がニュースになりました。お客様にもよく言われます。富士山、きれいな山です。このブローチも確かに富士山に似ていますね。

先日、放ったらかしにしていた花壇の草むしりをして、そこにスズランが咲いているのをみつけました。以前の借り主さんがスズランを植えていたそうで、その種?が残っていて咲いたようです。花をつけているのは今ふたつ。

フランスでは5月1日にスズランを愛する人に贈る習慣があります。この日が近づくと、スズラン売りがあちこちに現れるそう。
参加した事はありませんが、わたしの業界でもこのスズランの日をテーマにしたイベントをする所が増えてきていますよ。鈴のように白くて小さな花が咲いている様子は可愛らしいですね。

大体に於いて

2013.4/28

夜、受注作品の制作。
ありがたく、取り組ませて頂いている。

受注のものをつくる、という話はここにはよく書いていることであるが、めちゃくちゃ沢山受注があるわけではない。
どこかに属さず作品をつくって生活することは、不安定そのもの。
また、請け負って作品をつくることは多いが、それとは別に、自分がやりたい作品に取り組むというのも作り手としてはとても大切なことである。こちらももちろん、不安定なもの。
つくりたいものをつくることと、それがたくさんの人に観て頂けて、買って頂けるかとは別物だからだ。
ここでいう不安定とは、これでご飯を食べていくこと、というものだ。

不安定は精神的な不安定を生む材料にもなりうる。
しかし、作品をつくっているときは心が安らかになる。
羊毛という素材に触れて、作業に入っているときはいろんなことを忘れる。
完成に向けて、ただただ手を動かしていく時間は素晴らしい瞬間と継続の、連なりだ。
制作に逃げているような気がしなくもないが、心が安らかになるというのは生きていく上で重要な事である。

お知らせ1 マウンテンブローチ、店頭分のお届けを更新しました。
 お店で実際に見てご購入したいお客様、ぜひいらしてくださいね。

お知らせ2 遠方の方には、私が運営しているウェブショップもございます。
 こちらもどうぞよろしくお願いいたします。

今日はcarbonで、carbon Laboのお仕事をしつつ、お店の事をしつつ、店頭に立ちつつの日でした。
(木・金の12〜17時は基本ここに居ます。来週はLaboでfogのウェア受注会があるので、その都合で金・土・日に居ます)
やっと店頭分のブローチをお届けする事が出来てよかったです。

ゆで卵と珈琲のみで動いた一日でした。
野菜が足りぬよ廣田。

今、新作にとりかかっています。
ふだん使っていなかった技法を総動員してつくりました。卒制以来のオリジナル技も駆使して、近年にはお目にかけていないであろう凝りに凝ったテクスチャーです。
(美術作家気質が顔を出した次第。)
手間ひまかかるし脳が総動員。だけど、すごくすごく充実。
セーブをかけないで作品をつくることって素晴らしいなぁ。
作品は無事出来まして、現在パッケージのデザインをしているところです。
分からないながらも、画像を加工するのを教えてもらったのをきっかけに、以前よりパッケージをデザインする事が出来るようになりました。わからなくなったらネットで調べたり。調べたら、やり方ってわかるようになるんですね。

LaboのDMつくったりもしていて、パソコン作業も格段に増え、先日とうとう首肩の持病がきてしまい、痛みのため寝返りがうてなくなり、眠れない夜を過ごしました。
気持ちと体のバランスってむずかしいな。
観念して整骨院に行ったので、今は元気です。

今回のパッケージ案、調べてみると個人ではむずかしいらしい。
うーんどうしよう。
もうちょっと絞り出してみよう。

ご存知の方も多いだろう夏目友人帳に、今更ながらハマっています。
今更でほんとすいません。

夏目友人帳は4期まであるアニメシリーズ、原作は緑川ゆきさんの漫画です。
自然溢れる地方が舞台。
幼い頃に両親をなくしたこと、また他の人には見えない妖怪が見えることから、いろんな場所をたらい回しにされながら生きてきた主人公。
祖母の遺品「友人帳」を見つけ、祖母を知る妖怪と知り合い、物語ははじまります。

透明感あふれ、優しく繊細で不器用な主人公。マスコットキャラクターのような存在でもあり、普段のキュートな招き猫姿と本来の妖怪の姿とのギャップに萌え禿げるニャンコ先生、彼らを取り巻く魅力的な妖怪や人びと、人間と妖怪、それぞれの心の機微描写が素晴らしく、結構な割合で号泣してしまいます。現実にはそんな心根が見える事は困難じゃい、と思いながらも、見ているこちらの心がスレないという不思議。
ニャンコ先生役の声優さんの、招き猫のときの声と斑(ニャンコ先生本来の姿)のときの声との演じ分けもすごいですね。まさにギャップ萌え。
主人公の声優さんも素晴らしい。特に爆笑するときの声の演技、うまいなあと思います。
個人的に露神のお話が好きです。

明確な舞台設定はないとしながらも、原作者の緑川さんの在住地熊本県がモデルになっているよう。
田舎が舞台というのは自分にとってはけっこう新鮮です。
季節の移り変わりの描写も丁寧に描かれていて素晴らしい。
たらい回しにされ、辛い思いをし続けてきた主人公の過去にまつわるお話は正直、見ていて辛すぎるのですが、ニャンコ先生の明るさ(ひょうひょうとしていて、陽気で食い意地が張っているなど)、まわりの妖怪の明るさ、主人公の今の家族や友人たちの素敵さが大きく存在していて、バランスが取れているような気がします。
恋愛ものでないのも好きなところです。
きっと主人公を男の子にしたからですね。もし女の子だったら、恋愛がらみにもなりかねなくて、いろいろノイズが出てきそう。

それぞれの事情、思い、心づかい、優しさや厳しさ。
そういったものが描かれていて、胸に来ます。
毎度起こるいろんな事態を、収束にむかわせるのではなく、なるようになる場所へと導くような話運びも好みであります。
胸に仕舞った記憶を揺り動かされながらもしあわせな気持ちになる作品。
次は原作も読もうと思います。

お知らせを更新しました。
ウェブショップ”ヒツジフエルト縮絨室”に新作マウンテンブローチをUPしています

そして、廣田が運営に関わっている、レンタルスペース&ギャラリーcarbon Laboのイベントが5/3、4の二日間開催されます。今回DM制作をさせて頂きました。

fogDM_ura.jpg  fogのウェア受注会です
 
fogdm_omote2.jpg  二会場で開催。

こちらもお楽しみに。

春の涙

2013.4/16

春の展示がひとつ終わって、次の作品へと歩みを進めています。

ここ数日、なぜか電波?が調子わるいみたいで、メールがくるのが遅かったり、アンテナはちゃんとしているのにスマートフォンのつながりがわるかったりしています。
そういうときはそういうときなので、あんまりぴりぴりしないように、流れに任せていきますね。

私は田舎生まれの田舎育ちで、刻々と変わる風景やその色合いの恵みを意識せずに受けて育ってきたように思います。
どこかにわざわざ見にゆかなくとも、美しい景色はそこかしこにあり、当たり前のように存在していました。
ものをつくるということの根底には、それらの色が染み付いているのだと思います。決して特別な事ではなく、自分はあくまでも普通の人間で、育ってきた環境の結果なのだと思います。
あとは、今もそうですが、人見知りな所があって、器用に人付き合いができる質ではありません。
日常の生活、制作、お金の事、人とのお付き合い、つながり・・・それらがバランスよくあればいいけれど、そんなにバランスをとれるほうではなく、お酒を飲みにいったりして息抜きをするということも、ほとんどしません。
(年に一、二度行ければ十分満足。)

大人になり、様々な転機で住む所を移し、ものをつくることをおぼえ、それがしたくて毎日を過ごしています。
うまくいかない事ももちろんあります。
自分のキャパシティを自分で制限しないようにしつつ、いつの間にか超えていたりして、周りの方にたくさんご心配をおかけしていたり。
自分の余裕のなさが、人を傷つけてしまったりすることもあるのでしょう。
気づいて反省をしても、またやってしまったり、学習ができないものですね。
それでも、日々手を動かします。

今日は、先日の展で初めて作ったマウンテンブローチを、色を増やしていろいろつくっていました。
見てくださった方からは通称「富士山ブローチ」。
まずはウェブショップで、披露しますね。

思い描く場所はどこかよくわからないし、帰る場所とかいわれてもよくわからないし、わかったとしても辿り着けるかわからないけれど。
それでも闇雲に歩き回っているわけではないから、歩きつづける事はできると思います。
とにかく毎日お店を開けるように、作品に向かう。
実際にウェブショップもしているから、ご注文をいただいたら即動く。
365日、開けています。

なんだろうな。
どうにもとりとめのない文章。
今日はこのへんで。