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ヒロタが綴る日々の出来事

棘は棘として

2013.8/14


お知らせ更新しました。
・阪神百貨店さんでお出しした作品は、引き続きJAMPOTさんでも展示いたします。

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海外の料理動画をよくみている。
きれいな画質で、手際よくお洒落に編集されて、BGMも良くて、気持ちがいいので、ぼうっとみている。
みていて気持ちがいいのは、アングルや、撮影や、音楽、編集などに工夫がされて作られているから。
短い時間の動画の中に、たくさんの工夫が凝らされているんだなあと思う。

かんたんにすぐにできる、価格も抑えたものをつくってください。
という言葉は、
理屈としてはよくわかるし、ある意味正しい事だ。
しかし、かんたんに言葉にして言うものではないと思う。
どんなものも、程度の差こそあれ、てまひまかけてつくられているのだから。
そして私は、法外な価格で作品を提供している訳ではない。
生きて、ご飯を食べて行くために、材料費と、工賃と、デザイン料を考えて出している。

昔言われて、今も時折思い出す、心にちくりと刺さり続けている小さな棘だ。

正しく言えば、言われた事に対して、「わたしは嫌だなと感じています」というのを伝えられなかったのが、棘なのである。
回り回って結局は自分が可愛いので、人に対して言えない事が多い。
そんな自分に心底嫌になる時があるけれど、無理して「言える自分になろう」とは思わない。
何だかんだで、言うべきときは、言っているはずだ。
わたしはそういう人間だ。

子供の頃は、料理番組をみるのが好きだった。
それを見て何か作るわけではないのだが、行程をただみているのが楽しかったのだ。
それはあまりにも無知で、とても幸せな時間だったと思う。