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ヒツジフエルト縮絨室からのお知らせ

2009.8/12

秋の個展のお知らせ:速報

廣田良子個展

Kitchen

2009年10月28日〜11月21日
(OPEN 水・木・金・土)

ama Gallery
大阪府堺市八田北町891

<企画趣旨にかえて>

どこかで「家族」を求めている。

幼い頃、ほぼ毎日 朝ごはんと夕ごはんは家族揃って食べていた。
私にとって台所は、家族の象徴である。

食事の手伝いをしたり、ごはんを食べながら
その日あったことを話したり成績や絵を褒めてもらったりした。
塾をさぼったことがバレて怒られもしたし、反抗期だってあった。
喧嘩をすれば自分の部屋に逃げ込んだ。
けれど翌朝起きて台所に行くと、
ちゃんと朝食とお弁当が用意されていて
「おはよう」と言い合うことができた。

繰り返される日常、何気ない会話、大切な対話、
当たり前のように毎日帰る場所。

大人になり一人暮らしが長くなると
あの当たり前の風景が
どれだけ自分を支えてくれていたかということを強く感じる。

私を支えてくれていたものは、年月を経て姿形を変えた。
これは自然なことで、本来なら次は私が
新しい「台所」の風景を創っていく番なのだろう。

台所で交わされた会話、人とごはんを食べたこと。

「Kitchen」なんて格好つけたタイトルにしてしまったけれど
今回私が表現したいのは
台所を中心とした 温かくて少し気恥ずかしく
ちょっとほろ苦い、そんな作品と空間。

台所にまつわる記憶と憧憬との
コラボレーションができたらいいなと思っています。