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ヒロタが綴る日々の出来事

解体新書のおぼえがき

2020.1/24

大きな納品が完了した。手が痛いので休めなければならないが、どうしてもタイピングしたい。

最近気になっているのが杉田玄白である。急に?

歴史の授業で江戸時代の蘭学医として習ったのを覚えている人もいるだろうか。杉田玄白といえばターヘルアナトミア、解体新書。オランダ語の医学書を前野良沢らとともに日本語に訳して出版し、それまで日本では薄ぼんやりとしていた人の体の中の詳細を広く日本に広めようとした人だ。この解体新書を訳していく過程や、オタク気質でありまじめで完璧主義のために自分たちの訳がまだ不完全と思える解体新書をそのまま出版することを止めようとした前野良沢とのやりとりが興味深くて脳がふつふつとした。完璧な状態で本を世に出したいという気持ちと、完璧ではないかもしれないがやれることをやり切り今出す意味があるのだと思う気持ち、両方ともよく分かる。昔も今も、同じように考え悩みながら生きているんだなということを知るととても頼もしい気持ちになる。自分が日本史好きで得意科目だった理由がちょっとわかった気がした。歴史を学ぶと今を学ぶことができる。ちいさな自分というものを大きな過去から見つめ直すことができる。兎にも角にもオーダー作品をお客さまにお届けして次の締め切りまで制作に耽り、解体新書界隈の本など読んでみなければ。もうしばしお待ちを。